フラッシュバックを和らげる

過去の嫌な記憶を思い出して苦しくなる…

不安でパニックになりそう

頭が混乱する

…etc

 

 

フラッシュバックは

生活の中のあらゆる事がトリガーとなって

過去を再体験することです。

 

 

とてもしんどいし、

辛いですよね。

 

 

この時、

原因となる具体的な事象が何か

全く分からないこともあります。

 

 

どうして、自分がこんなことに?

 

なぜ、こんなに苦しいのか?

 

 

そうした問いが何度も出てくるかもしれません。

 

 

できれば、フラッシュバックを

減らしていきたいですよね。

 

 

今回は、フラッシュバックについて、

 

1.フラッシュバックとは、過去の再体験。

2.なぜ、フラッシュバックは起きるの?

3.フラッシュバックへの対応。

 

という順番で説明していきます。

 

 

1.フラッシュバックとは、過去の再体験。

 

過去にトラウマ体験がある時、

現在の何らかのことを引き金として

そのトラウマを再体験することです。

 

引き金になるのは、様々あります。

 

例えば、私たちの五感。

視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚。

 

音や臭いなどが引き金となって

過去のトラウマを今また体験している

かのように反応します。

 

 

他にも

小さな失敗体験をするとか

恋人と口げんかするとか

 

日々のストレスによって、ということも

あります。

 

 

不安や恐怖を強烈に感じたり

痛烈な自己批判をすることもあります。

 

同時に、身体の反応が起こります。

 

心臓が高鳴る。

震える。

麻痺している。

 

 

フラッシュバックは繰り返し起こることも

ありますし、

 

家族や恋人、職場などの重要な人間関係、

それから、仕事や子育てにも影響が出ることも

あります。

 

 

2.なぜ、フラッシュバックは起きるの?

 

私たち人間には、

大きく分けて、二種類の記憶があります。

 

一つは、顕在記憶。

もう一つは、潜在記憶。

 

顕在記憶というのは、買い物リストだったり

今日、どんなことをしたのか?とか

思い出して日記に書けるようなことです。

 

良い体験も苦い体験もあって

人生を豊かにしたり、

自己の成長につなげることもできます。

 

 

一方、潜在記憶というのは、

自転車の乗り方やダンスの踊り方など

言葉で説明するよりも、身体が自動的に動くような

パターンの記憶です。

 

ここには、脅威に直面した時の緊急反応、

つまり、闘争・逃走や凍り付きといった

生存本能も含まれています。

 

この辺りは、ポリヴェーガル理論が

参考になります。

 

トラウマ記憶というのは

この潜在記憶と関連が深い

ということになります。

 

 

例えば、交通事故を例にしてみます。

 

いつもの道を歩いていて

後ろから車に轢かれたとします。

 

後ろからですから、見えていなかったし

何が起こったのか分からない訳です。

 

気がついたら道路の端に倒れていて

人が集まってきて、悲鳴が聞こえた。

 

救急車が来て

病院に運ばれていった。

 

こうした体験をしても

一貫性のあるストーリーとして

話すことができません。

 

何かの音、痛み、道路…

 

そうした様々なものがバラバラな状態で

潜在記憶に保存されます。

 

 

その後、ずっと後になってから

何らかのトリガーに触れた瞬間

 

恐怖感や無力感、不安が出てきたり

パニック発作が起きたり

あるいはうつになるということも

起きてきます。

 

 

3.フラッシュバックへの対応。

 

まず、それがフラッシュバックなんだと

気付いていることで

 

そうでない場合よりも

エネルギーを消耗しなくて済むと思います。

 

 

そして、今居る場所が安全であることを

確認してみましょう。

 

 

今ここには、過去に体験した危険は

ありません。

 

 

次に、できれば

身体にアプローチしていけるといいですね。

 

氷やスクイーズをグッと握りしめたり

何かを食べることで落ち着くことも

あります。

 

 

さらに、

 

フラッシュバックにつながるトリガーを

見付けておくことが可能な場合は

それを避けることも一つの方法です。

 

 

最後に、カウンセリングやセラピーも

役立ちます。

 

トラウマへのアプローチ、

できれば身体へのアプローチをやっている

セラピストがいいと思います。

 

 

自分を傷つけるやり方ではなく

大切な誰かを傷つけるでもなく

 

どちらも守りながら

よくなっていかれるといいですね。