お子さんが急に学校へ行かなくなり、
多くの親御さんの反応には
いくつかのパターンがあるようです。
その中の一つが
これまでの子育てを振り返り
「私の育て方が悪かったのではないか」
「愛情不足だったのではないか」
というものです。
そして、
多くのお母さんが
自分のせいと
自責の念に苦しまれます。
周囲から心ない言葉を
投げられてのこともありますし、
たとえ、何も言われなくたって
自分を責めることは
自分を傷つけることで
苦しいことです。
親は誰でも
子どもの幸せを願って
子どもを育てるものです。
子どもが産声を上げてから
今日までずっと
その願いとともに
歩いてきたはずです。
その道のりを
丸ごと否定されるかのごとく
感じられることは
なんて悲しいことでしょうか。
それでも、
お子さんへの対応を
一人でがんばる
お母さんもおられます。
けれど
「これが愛情のはず」
と思いながらも
子どもが元気に登校する様子もない。
良くなっていると思えない。
そして、
もう、何が正しいのか分からない。
今この子に、どうしてあげることが
良いのだろう?
今、子どもにしていることが
真の「愛情」なのだろうか?
そんな思いで
途方に暮れることもあることでしょう。
そんなときは、一旦、
「愛情」という言葉から
離れてみませんか?
「愛情」よりも「安心感」
そう考えてみましょう。
その方が
お母さんの心ははるかに
楽になるように思います。
「愛情」と思えば思うほど
何かをして与えなければならない
と考えてしまいがちです。
そう思うと
特に、お母さんの立場では
追い詰められてしまうのでは
ないでしょうか?
けれど、
特に思春期にも入れば
お子さんに対して
実際の行動としてできることは
意外と少ないものです。
それよりも
「安心感」という環境を整える。
そう考えてみませんか?
例えば、
怒鳴って恐怖で登校させようとしない。
将来、社会に出られないと不安を煽らない。
不安定な親の姿を見せないようにして、
信頼できる人に話を聞いてもらう。
もし、家庭の問題がある場合は
できるだけ子どもに影響しないようにする。
その上で
親御さんは普段の生活を
淡々といつも通りにやりましょう。
愛情をかけられているか?と
考えてしまうと、
お子さんへの不要な干渉が
増えてしまうこともあります。
そうなると、逆効果ですし、
お互いのストレスになってしまいますね。
まず、「安心感」というベースを
きちんと整える。
それができれば
半分は解決したと言える
かもしれません。
「安心感」を得たお子さんは
それを
これから生きていくエネルギー
にできます。
※2022年9月2日 更新